地方移住を検討する際、仕事や住まいと同じくらい気になるのが「地域コミュニティ」のことではないでしょうか。
「移住先にはどんなコミュニティがあるんだろう?」 「地域に馴染めず、孤立してしまったらどうしよう……」
新しい土地で一から人間関係を築くのは、誰にとってもハードルが高いものです。
しかし、長岡市にはそんな移住者の不安を解消し、自然と地域に溶け込める「仕組み」があります。
今回は、長岡の市民活動を支える「ながおか市民協働センター」の岡﨑さんと福田さんに、移住者が自分に合ったコミュニティを見つける方法や、孤立を防ぐためのサポートについてお話を伺いました。
聞き手は、自身も長岡に移住してまだ2ヶ月目。「リアルなつながりが欲しい!」と切実な(?)中島です。


長岡の地域コミュニティが熱い!400超の市民活動が生まれる理由

中島:岡﨑さん、福田さん。私、移住して2ヶ月経つんですが、長岡って市民活動がすごく活発だと聞きました。実際どれくらいの団体があるんですか?
岡﨑:実は、僕たちNPO法人市民協働ネットワーク長岡が運営する「ながおか市民協働センター」に登録がある団体だけで約400団体もあるんですよ。
中島:よ、400!?人口規模を考えても、ものすごい数ですね…。
岡﨑:あくまで「登録団体」が400なので、実際には私たちが把握しきれていない活動もまだまだたくさんあるんです。
中島:すごい…。でも正直、「市民活動」って聞くと、ボランティアや自治体の集団公園清掃みたいなイメージがあるんですが。
岡﨑:ふふふ、そう思いますよね。でも長岡の市民活動はもっと広い意味で使っています。 もちろんゴミ拾いサークルのような地域活動も盛んですが、アカペラサークル、太極拳、イベント実行委員会……中には「スポーツ吹矢」や「指笛」を楽しむサークルなんかもあるんですよ。
中島:ゆ、指笛ですか!?(笑)そんなニッチな趣味の団体まであるんですか!
岡﨑:あるんです(笑)。あらゆる「やりたい!」が市民活動として認められているんですよ。長岡は雪国なのでもともと共助の文化が根付いていることや、2004年に起こった中越地震で大変な困難を乗り越える中で、「困った時はお互い様」「行政任せにせず、自分たちの手でまちを良くしよう」という人が多いのかもしれません。だから、誰かが「何かやりたい」と言ったときに、それを「一緒にやりましょう」と言える土壌があるんですね。

「つながり」の処方箋で、移住先が「わたしの街」に変わる

中島:会社や家庭以外の場所で、安心して自分を出せる場所があるって素敵ですね。
岡﨑:そう、まさに「サードプレイス(第3の居場所)」なんです。 私たちはこれを「社会的処方」という考え方で捉えています。
中島:社会的処方…? お医者さんの言葉ですか?
岡﨑:もともとはイギリス発祥の考え方です。体の不調に「薬」を出すように、孤独や社会的な孤立に対しては「地域とのつながり」を処方して、生活の質(QOL)を高めようという取り組みです。 私たちは、移住者さんを含めて、相談に来た方を地域の人やコミュニティにつなげる役割だと思っているんです。
中島:「つながりの処方箋」かぁ。確かに、移住して一番怖いのは「病気」よりも「誰とも話さない孤独」かもしれません。
岡﨑:そうやって地域とつながると、街の見え方も変わりますよ。 例えば、駅前ですれ違う一見普通のおじさんが、実は「指笛サークルの名人」かもしれない(笑)。 「この人も何か面白い活動をしている人かも?」という視点を持つと、街ゆく人への親近感が湧いてきませんか?
中島:確かに!! ただの「知らない人」が「面白い仲間候補」に見えてきますね。 移住したばかりだと、どうしても「自分 対 知らない街」という構図で孤独を感じがちですが、つながりを処方してもらうことで、街全体がホームになっていく感覚が掴めそうです。
移住者のコミュニティ探しを無料サポート!センター活用術

中島:でも、移住していきなりその輪に入るのって、勇気がいりませんか?「どうやって参加すればいいの?」って迷子になりそうで。
福田:そこで頼ってほしいのが、「ながおか市民協働センター」なんです。長岡市役所もある、アオーレ長岡の西棟3階にあります。
中島:窓口に行けば、団体を紹介してもらえるんですか?
福田:もちろんです。でも、ただ団体のリストを渡すだけじゃありません。 「何かしたいけど、何がしたいか分からない」という方には、対話を通じて「好き」や「興味」を因数分解します。「国際交流がしたいんですね、じゃあこのサークルはどうですか?」「やりたいことの団体がないなら、自分で作っちゃいましょうか!」って。
中島:えっ、立ち上げのサポートまで!?それ、おいくらなんですか…?
岡﨑・福田:無料ですよ。
中島:む、無料!?自分の曖昧な「やりたいこと」を整理してくれて、団体を紹介してくれて、なんなら立ち上げのアドバイスまでしてくれる…。もはや無料の組織コンサルレベルじゃないですか!これを使わない手はないですね。
「上司の許可」はいらない。失敗できる環境がある

岡﨑:さらに、センターでは市民活動のヒント満載な「市民活動 虎の巻」を公開しています。ここには、団体の立ち上げ方だけでなく、「解散の仕方」や「人間関係のトラブル対応」まで網羅されていますよ。
中島:解散やトラブル対応まで書いてあるんですか!?
岡﨑:ええ。会社だと新しいことをやるのに上司の許可がいりますよね?失敗も許されないことが多い。 でも、市民活動は「自由集合・自由解散」。誰かの許可を取る必要はないし、失敗したっていいんです。「チャレンジして失敗できる環境」があることが大事なんです。
中島:なるほど…!会社員だとどうしても「失敗しちゃいけない」って縮こまりがちですが、ここなら「とりあえずやってみよう」って思えますね。
岡﨑:もし活動の中でメンバー間の熱量の違いや人間関係で悩んでも、私たちが親身に相談に乗りますから。サポートがあるからこそ、安心して一歩を踏み出してほしいですね。
熱い大人の社交場?市民交流会「のもーれ!長岡」とは

中島:お話を聞いていて、長岡の市民活動の熱量をすごく感じました。でも、まずは気軽にそういう人たちと出会える場所ってないんでしょうか?いきなり団体に入るのはハードルが高いのかなと・・・。
福田:それなら、私たちが定期的に開催している市民交流会「のもーれ!長岡」に参加してみませんか?
中島:「のもーれ」? どういう意味ですか?
福田:長岡弁で「一緒に飲もうよ!(飲もーれ)」という意味なんですよ。 その名の通り、飲み、食べ、ワイワイ語る市民交流会で、隔月に1回程度、ここアオーレ長岡で開催しています。
中島:市役所で「飲もうよ!」とは(笑)。最高ですね。どんな目的の会なんですか?
福田:社会活動についての気づきや体験、想いを共有し、分け隔てなくゆるやかにつながる場を目指しています。 楽しむための3か条があって、「積極的な交流」「お互いの尊重」「出会いを大切に」。これさえ守れば、誰でもウェルカムです。
中島:素敵です!堅苦しい挨拶抜きで、ビール片手に語り合えば、肩書きなんて関係なくすぐに仲良くなれそうですね。
直近の開催は11/28!テーマは「活動をハックする」?

中島:最高ですね!直近だといつ開催されるんですか? 実は私、長岡ですでに「スウィングダンス」のコミュニティを立ち上げて活動しているんですが、もっと活動を面白くしたいし、運営も効率化したい…正直、悩みは尽きなくて。
福田:それなら、11月28日(金)の回はドンピシャですよ! 今回のテーマは「ローカルHACK」。長岡アイティ事業協同組合とのコラボ回なんです。
中島:ハックですか?ITとダンス、関係あるのかな…?
福田:大ありです! 市民活動の原点は「DIY精神」。自分たちの手で工夫して活動を面白くすることですよね。 今回は、ITの視点を取り入れて、チラシ作りや広報、申込受付など、日々の活動をどう「ハック(工夫・改善)」できるか、専門家と交流しながらヒントを探れるんです。
中島:なるほど!まさに今、SNS広報や運営の効率化で悩んでいるところです。 IT活用で自分の活動をアップデートできそうだし、何より「自分たちの楽しみを自分たちで作る」DIY精神を持った熱い人たちと出会えるのは魅力的ですね。
福田:そうそう。堅苦しい勉強会じゃなくて、ビール片手に「こんなことやってて…」って話せば、「それならこんなツールが使えるよ!」なんてお節介焼きな先輩たちが教えてくれるはずです。
中島:いいですね!自分の活動をさらに加速させるために、そして面白い仲間を見つけるために、ぜひ参加します!
イベント詳細
- イベント名: ローカルHACKのもーれ! feat. 長岡アイティ事業協同組合
- 日時: 11月28日(金) 19:00〜20:30
- 場所: アオーレ長岡(長岡市役所)
- こんな人におすすめ:
- 自分の活動をもっと面白くしたい人(ハックしたい人)
- DIY精神あふれる熱い仲間と出会いたい人
- IT活用のヒントが欲しい人
長岡への移住は、ただ場所を変えるだけではない。
「やりたいこと」を実現する仲間と出会い、新しい自分をスタートさせるチャンスなんだと、インタビューを通して感じた中島なのでした。
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