移住情報ブログ

子育て 田園

2022/9/1

移住先の長岡市で出産・子育て。コロナ禍で感じた「ちょうど良さ」

初秋の越後丘陵公園を歩く親子

2020年夏、世間は新型コロナウィルス感染症の第2波に見舞われ、まだワクチンも開発されていなかった頃。筆者は移住して5年目の新潟県長岡市で長男を出産しました。

全国の妊産婦が厳しい状況に置かれていた中での出産育児で、コロナ禍だからこそ際立って見えてきた、長岡での出産育児の「ちょうど良さ」について振り返ってみようと思います。

母もプチ移住!「逆里帰り」できる広い家がちょうど良い

産後の回復期は広い居間にベッドを運び込んでみんなでゴロゴロ

2020年当時、県を跨ぐ移動は控えよということで世間の妊婦は「里帰り自粛」を要請されていました。

筆者も、そもそも東京の狭い実家では迷惑をかけるし、更にコロナ禍でどうするべきかと悩みました。

そこで選んだのが、実家の母に旅行気分で手伝いに来てもらう、いわば「逆里帰り」です。

筆者は住む賃貸物件は9LDKの一軒家。

持て余していた空き部屋でプライバシーを確保しながら生活してもらいましたので、東京で感染リスクにおびえて閉じこもっていた母ものびのびと、長岡の食や自然を楽しみながら孫の世話と産後ケアをしてくれました。

古い邸宅の庭園や美術品が大好きな母は、越路の「長谷川邸」が気に入ったようです。

実母に来てもらうとなるとやはり同居する夫との距離感に気を遣う所ですが、広い空き家が借りられる長岡田園エリアの思わぬ利点が発揮されました。

しかも長岡田園エリアは広い家が借りられるけど、赤ちゃん用品をそろえるにしても決して不便ではない買い物アクセスが魅力的。

コロナ禍でなくとも、筆者のように実家が狭くて里帰りできない方、様々な理由で実家に帰りづらい等の事情を抱えている方にも、逆里帰りは一つの選択肢になると思います。

NO密な自然あふれるお出かけ先がちょうど良い

同じ時期に出産した東京の友人は「感染が怖くてどこにも行けない、ストレスが溜まる。」と心労を吐露していました。

一方の筆者は、天気さえよければほぼ毎日赤ちゃんを連れて出かけていました。

まずは何といっても、日本海側最長の歴史を持つ国営公園である越後丘陵公園です。

四季折々の花が咲き、広大な敷地では密など全くなく、清潔な授乳&おむつ替えコーナー完備。

赤ちゃんを外気浴させるのにも、保護者がリフレッシュするにも最高の環境です。

冬はそり遊びやクロスカントリーも!貸出サービスがあるので手ぶらで楽しめます。

それ以外にも、雪国植物園、千秋が原ふるさとの森、悠久山公園、寺泊周辺の砂浜など、お出かけ先には困りませんでした。

アクセスも基本マイカーですから、道中の感染リスクも気になりません。

子供が存分に体を動かす場所がたくさんあるのは、海、川、平野から山までバリエーションに富んだ長岡の地理的条件ならではの利点と言えるでしょう。

新潟県は子供の平均身長が高いことが有名で、食習慣など様々な説が唱えられていますが、こういったのびのびと外遊びをできる環境が多い事も一つの要因ではないかと筆者は考えています。

長岡市オリジナル!各所にある「子育ての駅」がちょうど良い

絵本図書館も併設されている駅前の子育ての駅「ちびっこ広場」

では公園に行けない雨の日は?雪深い冬は?そんな時は子育ての駅が救いになりました。

雪や雨が多い長岡で、子供たちが存分に体を動かせる遊び場を確保するという目的で、長岡市では2009年から全国でも先進的な取り組みである「子育ての駅」という屋内施設が整備されてきました。

子育ての駅は、保育士さんのいる室内公園。

筆者の地元には無かったので、こんな助かる施設があるのかと驚きました。

2022年現在、市内全13箇所。長岡のどのエリアに住んでいても、そう遠くない場所に1か所はあるはずです。

コロナ禍で食事の禁止や開放時間の短縮など多少の制限はあるものの、それほど密にならずたくさんの遊具やおもちゃで遊ばせることができます。

各施設に常駐する保育士さんは話し相手になってくれたり、赤ちゃんと遊んでくれたりして、保護者も一息つけるのが嬉しいですね。

定期的にイベントも開催されるので、長岡市のホームページでスケジュールを確認してみてください。

文化的資源は探すと面白い&すぐ東京へ行けるのもちょうど良い

お父さんが子供のころから寺泊水族館にいるであろう長寿ピラルクとの邂逅

最後にお伝えしておきたいのは、筆者も出産前から懸念していたこと。

筆者の長男は先日2歳になりましたが、この先の育児でやはり気になるのは博物館や動物園といった、子供を連れていきたい文化施設の数です。

その絶対数は、どうしたって都会にはかないっこありません。

でもその分、粒ぞろいの公共施設が点在するのが長岡市です。

乗り物大好きなら、JR貨物南長岡駅と消防署の間にある長岡市民防災公園。

生き物大好きなら、ペンギンがいて年パスがお得すぎる寺泊水族館に、都会ではまず見ることのできない山古志の闘牛などのイベント。

そのほかにも新潟方面に行けば、マリンピア日本海や新津美術館、新津鉄道資料館、県立植物園などもあり、どれも広くて充実の展示が楽しめます。

新幹線ですぐ東京にいけるというのもそういった体験をする上ではメリットになります。

長岡市での出産・子育ては、色々とちょうど良くて快適です

都度「ちょうど良い」とPRされる長岡ですが、育児出産ではまさしくそのちょうど良さを享受している筆者です。

まだまだ育児初心者ではありますが、これから長岡で生きていく息子の成長が楽しみな毎日です。

この記事を書いた人

新稲ずな
新稲ずな
東京都目黒区出身、2015年夫の出身地である長岡市へ移住。現在は県内製造業で社内SEをしています。自身の体験をもとに都会とのカルチャーギャップを4コマ漫画にまとめた、同人誌「ちほうとしぐらし!2021」を出版。移住後、長岡市の名物看板「松田ペット」にハマり、全国の松田ペットの看板愛好家たちの集いである「松田学会」を主宰するまでに。