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2022/12/26

雪国長岡の暮らしは大変?移住者が語る必要な備えや気をつけること

雪に慣れない人が新潟県長岡市への移住を考える上では、やっぱり気になる冬の雪。

実際に東京から移住した著者の視点から、長岡市「田園エリア」のリアルな冬ライフをご案内します。

海も山も街もある長岡の冬ライフは千差万別!

「長岡って新潟なんだからすごく積もるんでしょう?2階から出入りするんでしょう?」

なんて思っている方もいますよね。

広大な市域を持つ長岡は、エリアによって冬の積雪模様もガラっと変わります。

逆に言えばエリアの特性をよく知った上で移住先を選ぶこともできます。

ということで、この記事では、筆者の住む「田園エリア」の冬の様子をレポートします!

雪への備えは11月中旬から

ホームセンターには雪かき道具がずらり

今年の長岡市は12月2日に初雪を観測しました。

12月に入ったらいつ雪が降ってもおかしくありませんし、気温が下がれば雪が降らなくても路面凍結の恐れがあります。

タイヤ交換はいつする?の記事にもあるように、11月中旬からタイヤ交換、11月末までにはスノーブラシやスコップなどの雪かき装備をそろえるのが安心です。

天気予報は「平野部」を参照

積雪は例年2月頃にピークを迎え、田園エリアでは3月中旬には解けますので、おおまかに12月~3月が長岡市田園エリアの雪シーズンです。

冬になると新潟県では「明日朝の積雪量」が毎日の天気予報で報じられます。

注目すべきは、同じ地域でも「平野部」と「山間部」に分けて予報が出ている、ということ。

それだけ、山間部とそれ以外では積雪量が異なるという事ですね。

長岡の田園エリアは「平野部」にあたるので、「明日の山間部は大変そうだな…」などと思いながら平野部の積雪量をチェックします。

消雪パイプと早朝除雪のおかげで普段は難なく生活が可能

基本的に田園エリアでも住宅地周辺の道路は消雪パイプが張り巡らされています。

センサーが降雪を感知すると自動的に水が流れ、積もる前から道路の雪を溶かしていきます。

また、主要な県道、市道は早朝から地域の請負業者さんが除雪をしてくださいます。

そのため、普段の降雪であれば私道や玄関口を多少片付ける程度の作業で普段と変わらぬ生活ができてしまいます。

ちなみに、移住後最初のシーズンはこの早朝除雪の音で目が覚めてしまい寝不足に悩まされたものです。

それでも、都会では列車の音が聞こえても眠れたように、今ではすっかり慣れてしまいました。

冬の通勤は+αの時間を考えて!

除雪がしっかりしているとはいえ、やはり通勤時間などはいつも通りというわけにもいきません。

カーポートがなければ車の屋根から雪を下ろす時間。

車のエンジンをかけてフロントガラスの凍結をヒーターで溶かす時間。

通勤路に川を渡る橋がある場合は渋滞することが多いので、その時間。

それぞれの事情に合わせて、温かい時期に比べてどのくらい時間の余裕が必要か、逆算で考える必要があります。

私は天気予報をチェックしつつ、冬場は+10分の余裕を見て出勤しています。

ドカ雪はシーズンに数度のイベント

さて、長岡市田園エリアの冬は「毎日」が大変な生活ではないという事がお分かりいただけたと思います。

毎日ではありません。

ですが年に数度あるのが通称「ドカ雪」というイベントです。

強い寒気が流れ込むなど条件が合うと、たとえ平地の田園エリアでも消雪や除雪が追い付かず、

玄関空けたら雪の壁

車が雪に埋まって姿が見えない

ということはあります。

長岡市平野部はほかの豪雪地帯と比べ気温が高めですから、降る雪は水っぽくて重たくて風で飛ぶことがなく、大雪になると瞬く間にドッカンドッカンと積もってしまいます。

こういう時は大抵、事前に天気予報で警戒が呼びかけられますので、目覚ましを早めにセットするなどして備えます。

また、国道や高速道路が通行止めになるような「災害級の大雪」の場合は、職場も都合にもよるでしょうが、出勤を諦めた方が良いでしょう。

筆者も移住後初めての大雪(平成28年豪雪)では普段30分の通勤路を6時間かけて、命からがら職場についた、ということがありましたが、ほかの社員はほとんどみな諦めて休んでいました。

冬のために自由に使える有休休暇を数日残しておくと安心です。

また、交通がマヒするという事は物流も滞るという事。

雪以外も含めた防災対策の一環と考え、食料など物資の備蓄を習慣づけておくことが大切です。

この記事を書いている2022年12月中旬は記録的な「ドカ雪」となり、長岡市は国道8号と17号で立ち往生が発生する事態になりました。

これまでの経験を活かし、無理な外出を避け、あらかじめ準備してあった備蓄を生かしつつテレワークで対処し、問題なく生活を送ることができました。

最後に、田園エリアでも持っておきたい雪装備

筆者も移住前は、冬になったら毎日雪かきをするのかな?と思っていたのですがそんなこともなく、思っていたよりも普通に生活できてしまうのが長岡市田園エリアです。

山間部のように本格的な除雪機などを所有する必要はありませんが、下記のような雪装備があれば問題なく冬を過ごせるでしょう。

  • 膝下まである長靴
  • 防水冬手袋
  • 除雪用ポリカ製スコップ
  • スノーブラシ(車載)
  • スタック脱出用の水草マット(車載)
  • 解氷スプレー(車と玄関に1本ずつ)

すべてお近くのホームセンターで揃えることができます。

賢く備えて、快適な長岡田園エリアの冬ライフを送りましょう!

この記事を書いた人

新稲ずな
新稲ずな
東京都目黒区出身、2015年夫の出身地である長岡市へ移住。現在は県内製造業で社内SEをしています。自身の体験をもとに都会とのカルチャーギャップを4コマ漫画にまとめた、同人誌「ちほうとしぐらし!2021」を出版。移住後、長岡市の名物看板「松田ペット」にハマり、全国の松田ペットの看板愛好家たちの集いである「松田学会」を主宰するまでに。